恒例,「今年ボカロ界で起きそうな出来事 大予想」,2010年版を発表しまーす!
今年は新趣向として,twitterとSNSにてアナウンスを行い,皆様からも大予想を出していただきました!
そこで,まずは皆様の大予想をまとめたいと思います!
新製品
- インタネ社からわかもとっぽいど発売 (bluecat33様)
- クリプトンの新男声ボカロ。自分の声を自分で調声するという初の「中の人P」になる(mazzo様)
- 歌う白物家電が登場。冷蔵庫が、カイト兄さんの声で「扉があいてるよー、閉めないとアイス溶けちゃうよぉ♪」と歌い、炊飯器が「たけた、たけた、たけた、ごっはんがたけたぁー♪」とミクさんの声で歌う。ユーザーが作成した
ボカロファイルもUSB挿入口から入れると勝手に登録可能。「新生活!歌声があふれるキッチン!」(voronoi様)
技術
- ねっとぼかりすと連携してHMM調声システムが作られてみたら、僕が楽しい。(shurabaP様)
- Flash 10.1のGPU対応によって、MMDをFlash上で動かせるようになり、MMD のWeb化がブレーク。スマートブックでも動く。(ejiwarp様)
社会
- ボカロが日本社会に広く認知されるきっかけが多数に訪れる。聞き手をもっと広げて、ボカロPたちが「一般化させるためのボカロ離れ」を考えなくでも済むような社会環境になればうれしい、という自分の切望。 (ejiwarp様)
- kzさんニコ動復活(切望)そしてかじゅきさんも… (bluecat33様)
- 関西以西の西日本エリアで、ボカロ系音楽イベント続々開催 (km3s様)
コラボ
- 2010年。拝郷メイコさんがMEIKOカバーアルバムを出す。その楽曲をピアプロで募集。メイコ姉さんはフォーク系バラードをチョイスし、2万枚のセールスを達成する。(mao2nya2様)
- アイス企業とKAITOがコラボ(bluecat33様)
またEji様からは,次のSNSの公開日記をうかがっていますのでご紹介します:
Zhuowareさんのvocaloforecast2010参加くださった皆様,ほんとにありがとうございました!! 来年はもっと大々的にやってみたいものですね:-)
さて,では続いて,私のほうのを,例によって月別スタイルで発表です!
- 1月 まずは歌唱合成システムSinsyに注目が集まる.一夜にして出揃った変換ツール,今年もボカロコミュニティは元気!多くの人がSinsyを体験し,コメントは以後の研究に反映される.アカデミズムとホビーストが連携するオープンリサーチの流れのきっかけとなる.
- 2月「日本のボカロ界の盛り上がりを社会現象として国際学会で紹介したいので協力してほしい」という英語の動画がとつじょ出現.サイトも公開され本物と判明し,さっそく有志の手により英文の紹介資料が作られはじめる.
- 3月 ボカロキャラクターがついに文具に!小・中・高校生の間で人気沸騰!!子育て雑誌にも「*今*話題のボーカロイドって?」といった記事が載る(笑) .Q. 子供がボカロに夢中で困ります A. 親もニコ動をみて会話のきっかけにしてみては;音楽,美術,国語,英語,経済への興味をもたせると良いでしょう--- などともっともなQAが.
- 4月 動画投稿のときに「映像・音声が研究目的で利用されることを承諾する」というチェックボックスが出るように...やがてサイトにハイテクな機能がつぎつぎ登場,「この歌詞のある動画!」「こんなバンドサウンドの曲をもっと!」みたいなことができるようになる.正しい/ほしいものが出ましたか?というアンケートにみなが答えるとシステムの性能がアップしてゆく.やがて「使えるシステムランキング」までもはじまった!
- 5月 3D CGも元気いっぱい.5月には企業が自社製品のMMD用モデルを無償で配布しはじめて大きな話題となる.が,それもじき当たり前に.いっぽう,手持ちカメラ風の映像を得るとか,人が踊っている実写映像からモデルのモーションを算出するとか,今年も驚異の技術が続々登場.この5月には,顔にいっぱい印をつけて表情の変化を取り出し,3Dのモデルを変形させるという,まるで映画「アバター」みたいな実験動画が投稿され話題に.顔を出せない匿名動画でこの実験のデモはきつかろうと皆が思っていたわけだが,なんと,目だし帽を使ってきた!
- 6月 今までボカロ曲をとりあげていなかったピアノや電子オルガンの月刊誌についに人気ボカロ曲の楽譜が連載されるようになる.「こういう曲は,ごく一部のお客様向けなのでは...」と不安げだった編集部も,予想を超える売り上げ急増に大喜び!もちろん,弾きたかったボカロ曲の楽譜が増えてきて愛読者も大喜び! これをきっかけに,ボカロ曲が学校でもあたりまえに歌われるようになる.合唱版も出てくる.
- 7月 例の国際学会が本当にヨーロッパで開催される.いつのまに決まったのやら,CD やフィギュア,グッズの展示即売会,そして,東京・シンガポールで好評を博したミクのコンサートまでもが併催され,ヨーロッパ中からファンがつめかけ大賑わい.歌声合成技術の社会的インパクトが欧米で広く認知されるきっかけとなる.
- 8月 [再]今年もミクの誕生祭が各所で盛大に祝われる.恒例チャリティ番組で有名アーティストがボカロ曲を歌い,普通なら著作権使用料にまわる分も含めて全収益が募金される.中高生の間にいかにボカロ曲が浸透しているかが,はからずも世間に認知される.
- 9月 学会の全国大会で,学生セッションと並び,専業研究者でないホビーストによる発表の場が設けられる.ハンドルネームで可,プレゼンは,提出した動画の再生とストリーム中継による質疑でも可,専門家のアドバイスも受けられるとあって,大いに関心を呼び,学会会員大幅増加につながる.これがきっかけで在宅・通信制の研究生や修士・博士課程が増え始める.
- 10月 出た!二足歩行ロボットが,リアルなふりをつけて,表情も豊かに歌う展示!ふりといっても,70年代ののどかな歌謡曲程度の控えめのステップとアクションではあるが,それでも,相当なモーメントが発生するなか動的制御で二本足で立っているのはお見事.そして表情は...5月のシステムを超える,まさかのマーカレスでのキャプチャによるもの.おそるべし,日本の技術!
- 11月 [再]コラボ支援サイトが充実! プロジェクトページを作ればメンバ専用のwikiにスケジューラ,絵チャットも使え,upしたデータのフォーマット変換,音源の簡易ミックスや動画エンコード,投稿まで全部サイト内でできてしまう! sourceforge もびっくりの至れり尽くせり状態に!
- 12月 全編にボカロ楽曲が流れるドラマがテレビ放映.冬コミを目指すサークルの,真剣な創作のうんちくあり,ネットですれちがう恋あり涙あり笑いありのストーリ.世間の偏見も,これを機におおいに払拭され,後々語り継がれる作品となる.そしておしつまった年末--- カーネギーメロンホールでミクが歌う!!夏のヨーロッパの学会でのインパクトの大きさに,日本の文化紹介の一環として,きゅうきょ決まったのだった--- その映像は紅白でも放映されたことはいうまでもない.
はい!今年の予想,いかがでしたでしょうか.「肝心の,ボカロまわりの技術進歩についての予想が少ないなあ?」 はいそうです.正直,見当がつかないんです. 何をしゃべっても即座にボカロが同じことをしゃべってくれる,みたいなのが出てくると遊べそうですけれどねw
ともあれ,拙文,最後までご覧くださり,ありがとうございました~!