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2018年 年の瀬によせて!

あれよあれよともう年末年始!!どうして時間がこんなに速く進むのでしょう?
#きっとそれは頭の回転のほうがだんだん遅く(ry
それはさておき、2018年もボカロシーンは揺るぎない安定の盛り上がりぶりだったなあと思う年の瀬のひと時です。

■ライブ・イベント
ライブだけみてもすごい状況です。
HATSUNE MIKU EXPO 2018は北米に続いてついにヨーロッパ上陸。フランス、ドイツ、イギリスでの公演の大成功は、VOCALOIDライブというフォーマットの普遍性の再確認でありました。
また中国のMIKU WITH YOUも私には新鮮な驚きと喜びでした。とくにグッズの数々!! 文化交流の一環として海外の芸術家を招くなどという段階をとうに超越し、若い世代の間で完全に生活の一部となっているんだなと思いました。
マジカルミライも、私は本当に無理やり大阪にでかけていったわけですが、世界中からファンのみなさんがきておられて、大変うれしいひと時でした。
他にも札幌雪祭りでのミクさんのいや増すばかりの存在感!VOCALOIDライブのクラシックへの発展ともいえる HATSUNE MIKU SYMPHONY の定着。どんどん増えてきているファンメイドライブ。クラブイベントにいたっては一つのジャンルとして定着している感がありますね。
関連イベントもものすごい。夏の東京のNewDaysのキャンペーンも大がかりでしたし、都の150周年を祝う浜離宮のイベントも圧巻だったようで、行ってみたかったなあと思いながら報道に接していました。冬は横浜でフィギュア展。そして東京駅には期間限定ながらボカロのショップもオープン中です。
大がかりと言えば、ダイハツに続き、ホンダもミクさんコラボを発表。「ホンダとヤマハって商売がたきだよね、ボカロとかありなの?」いやいや大丈夫。今やホンダがOEMでヤマハの原付JOGやVINOを製造してる仲。それにヤマハモーターズとヤマハは別の会社。さらにヤマハはボカロのエンジンは作ったけれど、ミクさんはクリプトンさんの所属。ということでホンダのミクさん、無問題!ミクさんモデル楽しみです。ヤマハ本社とか浜松駅にミクさんモデルが飾られるといいですね。
最後に、ボカロライブ制作のノウハウが、新たな展開をみたこともかきとめておきたいと思います。Virtual YouTuberキズナアイの1st ライブがZepp Tokyo/Zepp Osakaで12月29,30日に行われました。そのライブ制作は、クリプトンさんが担当していました。そうです、ボーカロイドムーブメントによって成立したこのライブのフォーマットは、今後Virtual YouTuberブームにおいてますます確立し広がっていくのです!

■テクノロジー
さて2018年は、大きくテクノロジーの歯車が回転した1年でもありました。なんといってもインパクトがあったのは深層学習によるリアルな歌声合成技術の出現です。時系列をたどれば、2007年の VOCALOID2(周波数領域の処理で音素を接続する)の後、2010年初には名古屋工業大学がHMM方式によるSinsyを公開しこの技術はのちにCeVIOとして実用化。2016年には音声合成においてGoogle(DeepMind)のWaveNetが出現し、2018年、歌声合成分野において、Pompeu Fabra大学そしてSinsyに続き再び名古屋工業大学がブレークスルーを果たした状況です。

すでに各所で言及されていることですが改めて2つのポイントに言及します。1つ目は「新たな方式の出現で、現行方式は価値を失うのか?」という直接的命題。2つ目は「ヤマハのVOCALOID方式でない初音ミクが発表されるとしたら、我々は如何にそれを受容できるのか」という間接的な命題です。

1つ目については、すでに出ている大方の見解に私も同感です。VOCALOID2、ましてVOCALOID1は、波形合成手法としては確かに最新ではなくなりました。HMM方式、そしてDNN方式でえられる歌声は生々しさにおいて衝撃的です。しかし現時点では、音楽制作という観点で必要な、「特定の歌唱表現を思い通り付与すること」がまだできません。もちろん研究が進めばそのようなこともいずれは可能になるとはいえ、当分は「制御性」の点で現行方式に劣る状況が続くでしょう。
また例えば「アニメーション」という映像芸術は実写とは別ものであり、アニメに3D-CGやモーションキャプチャの技術が導入され生々しさがもたらされても、アニメという表現の価値はなんら損なわれないわけです。これと同様に、VOCALOID2をはじめとする現行方式の歌声合成はすでに、生々しさとは異なる軸の歌唱表現の価値を確立しており、たとえ人が歌ったのと区別できない歌声合成が実現してもなお、独自の芸術表現として共存していくのではないでしょうか。

2つ目については、私は考えた末「受容できるに決まっている」という結論に達しました(笑)
「初音ミク」はじめ各社が確立したキャラクターたちの何を、人々は愛してくれているのでしょうか。
1.声優/歌手の個性はどうでしょう。技術者、また音楽クリエータにとっては重要なことです。歌声合成技術においては「この人の声であること」が根幹ですから。もし別の声優が最新技術版の初音ミクを演じるとしたら失望は大きいでしょう。ですが、初音ミクをアーティストととらえ、ライブを楽しむ多くのファンにとっては、案外、副次的な要素かもしれません。この文脈ではキャラクターという意味はアニメ作品のそれに近づきます。アニメ作品の場合は、ストーリーと映像が根幹であり、だれが声を担当するかは枝葉ですから、声優の交代は(違和感はあっても)受け入れられることです。

2.合成方式の個性はどうでしょう。これはクリエータ、ファン双方にとって重要でしょう。自動車を例にとれば、エンジンは時代と共に技術革新で性能向上をつづけていくけれど、古いエンジンの特性を個性として味わう人は大ぜいいます。カメラのレンズもしかり。古いものでも個性は愛され存続するのです(これは1つ目の検討の結論でもあります)。一方で、現行方式の明らかな欠点---あまりに不満足な音質、不自然なふるまい---が新しい技術で改善されるならば、これは歓迎されるはずです。
歌声合成においても同様で、音質や振る舞いはだれにとっても歓迎である一方、方式ごとの独自のテイストの歌唱表現がキャラクターと結びついて愛されているとしたら、その点で魅力の喪失は生じることになります。

3.キャラクターの外観や付随する物語が愛されているのでしょうか。クリエータには無関係に近いことですが、今ライブに足を運びグッズを購入して楽しむほとんどの人々にとっては、意外と真実である気がします。

以上、声の個性、合成方式の個性、キャラクターの個性の3つのうちどの観点が重要かは、歌声合成の広大なシーンのどこに身を置くかで変わるわけです。実は大多数であるファンの人々にとってはキャラクターが重要であり、歌声合成の方式の影響は少ない。声優さんが交代してさえ、大したインパクトではないかもしれません。

マクロにとらえると「みんなは初音ミクを愛している。その合成方式がどうであっても。」ということですね。
ならば、ボーカロイドエンジンでない初音ミクが出現しても、愛には変わりがない。VOCALOID2エンジンで成立し形成されてきた初音ミクという個性がいよいよ自立し、初音ミク/ボーカロイド、初音ミク/CeVIO, など複数のエンジンにわたって歌えるようになり、そうした新しい段階に上がった初音ミクをみんながますます愛するようになる。ということなのです。
なんだ、簡単だった!この上なく喜ばしいことではありませんか!困惑することなんて、なかったのです!
困惑と思っていたのは、私の内面の問題に過ぎなかった。初音ミクの到来の際に歌声合成=ボーカロイド=初音ミクという一体的な(=不正確な)認識をしてしまっていただけでした。現実には、歌声合成のエンジンはUTAUもSinsyもCeVIOも以前から存在していたしこれからも出現してきます。VOCALOID, CeVIO両対応だって、IA がすでに達成しています。実は何も困惑することではなかったのです!

さて、クリプトンさんはテクノスピーチ社の公開した技術による初音ミクを提供するのでしょうか。ヤマハさんはVOCALOID 5を出して数か月ですが、世の中のこうした技術革新をどう見ているのでしょうか。ヤマハさんはDNN方式の歌声合成の学会発表は(検索した限りでは)ないようですし、過去にも基盤技術は自社開発でなく大学から導入していますから、今回は名工大の技術を導入するのか---しかし名工大はこの技術をテクノスピーチ社を通じCeVIOないし新商品として商用化するでしょうから、果たしてどうなるのか?

年の瀬にあたり、雑感をつらつらと書き綴ってまいりました。
さあ、2019年はどのような年になるのでしょうか?
私、これから(笑)三が日をかけて予想し、発表してみたいと思います。
ええ、恒例「ボカロ大予想」---だったんですが、さあこまった。
まず、昨今もりさがっていますので「大」はとる。これはいいんですが、そしてこれまでつづってきたようにボカロだけじゃなくなってきたので---
「歌声合成予想」?
なんか、わけわかりませんね。
どうしよう。
んー。
思いつかないので、すみませんが「ボカロ界隈予想2019」でひとつよろしく。
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zhuo

Author:zhuo
zhuo, a vocaloid fan.

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