続・続・DREAM SOLISTERを愛でる

立春だというのに寒いですねー!
さて、リアル私は非常に忙しい毎日なのでありますが、そんなときこそ息抜きは重要。←
とあるアニソン・アニメ人気投票をしり、DREAM SOLISTERに毎日1票を投じることに決め、何か毎日コメントしなくてはならない事態に直面しました。どうしよう。ただ「好きです!」でもいいとはいえ、もっと有意義なコメントをしたい。ならば、楽曲分析を毎日送ってみるか、と思い立ち、8月と9月に書いた「メロディラインを愛でる:DREAM SOLISTERは、すごい曲やから。」の内容を、曲のイントロからエンディングまでの時系列にそって書き直して200字以内のコメント33本にまとめ、1月9日から2月10日まで毎日1本ずつ貼り付けていきました。
投票できて大変満足したのですが分析の文章は世に出ることはありません。ちょっと、もったいない。

というわけで、こちらに貼り付けちまうことにしましたww

1/9 楽曲分析シリーズ(1) サビ冒頭の「ひびーけ!」のミファーソ、ただの3音の順次進行ではありますがこれが重要なモチーフで、反行、拡大されていたるところに出てくるのですよ、バッハのインベンションのように。

1/10 楽曲分析シリーズ(2) モチーフを大切にするクラシックの作曲技法がかいまみえるこの曲。 「ミファーソ」=「響け」のモチーフ。イントロ、|Eb---Dm---|Cm-Dm-Ebm-Fm-|のところは、ベースはEb-D-C, D-Eb-F.トップノートはG-A-Bb, C-Db-Eb. とすべてモチーフでできています。

1/11 楽曲分析シリーズ(3) イントロ後半、|Bb-------|Ab-------|Gm-------|Gb--Ab----|Bb, のところは、ベースはBb-Ab-G, Gb-Ab-(Bb). トップノートはD-Eb-F, Ab-G-F, D-Eb-F, F--Eb--(D) とすべてが「ミファーソ」=「響け」のモチーフでできています。最後の1音を歌いだしの音に重ねるあたりニクいですね。

1/12 楽曲分析シリーズ(4) なおイントロ前半のベースはF---Ab---Bb---Db---と特徴的な動きをしています。この音形はBメロで再び---おぼろげながら---その姿をみせていると私は考えています。もっともそれが意図的なものかたまたまなのかは判断しにくいのですが。

1/13 楽曲分析シリーズ(5) なおイントロ後半の D-Eb-F, Ab-G-F-Eb というモチーフ二つからなるフレーズは後に姿を変えてBメロで現れ、拡大されてサビに現れ、アウトロで再現されることになります。

1/14 楽曲分析シリーズ(6) さてAメロ冒頭1-2小節。DD,DD, DEb-, DEb-F-と、同度、二度、三度と幅が広がって「響け」のモチーフが大切に提示されます。歌詞にある「一つ、二つと増えてくメロディ」が連想されます。テレビ放送冒頭では、このAメロ冒頭が一度ずつ上がって奏されるイントロが挿入されていました。

1/15 楽曲分析シリーズ(7) Aメロ冒頭1-2小節。DEb-DEb-というもう一つの小動機が現れています。さらに3-4小節目、F--CC-DC という素材。ここまでのTonicと対立するDominantです。旋律としては次に続かず放置される印象です。なぜ?実は遠大な伏線の提示なのだと思います。

1/16 楽曲分析シリーズ(8) Aメロ5-8小節目。ここまでの4小節フレーズが3度さがって繰り返されます。響けのモチーフ、DEb-DEb-とF--CC-DC という素材を確かめるかのようです。ここまで概形を見るとメロディはD---C---Bb---A---, ベースはBb---A---G---F---と順次下行し響けのモチーフの拡大です。

1/17 楽曲分析シリーズ(9) Aメロ9-10小節目。新たな2小節フレーズもまた響けのモチーフDEbFとその反行G-F-Eb, EbDCで構成。これが今度は2度下がって反復(11-12小節目)。次は3拍のフレーズEb-DBb-が同度で反復(13-14小節)。ここまで4小節3度、2小節2度、3拍同度と、長さは等比数列、音高は等差数列です。正確無比な図形がかくれていました。

1/18 楽曲分析シリーズ(10) Aメロ9-14小節目までの概形をみるとメロディは各小節冒頭がG-F-F-Ebと響けのモチーフ、ベースもEb-(F)-D-(G)-C---と大きく響けのモチーフです。これも前半同様すべて下行形で、外声が10度の豊かな響きを維持しています。

1/19 楽曲分析シリーズ(11) Bメロは弱起で16小節目開始。実はBメロはイントロと深い関係がありそうです。冒頭16小節目のR-F-G-A-は、響けのモチーフですが、イントロ前半末のトップノートC-Db-Eb-と呼応しています。

1/20 楽曲分析シリーズ(12) Bメロ1小節目(歌17小節目)は、Aメロ13小節目の3拍の動機(Eb-DBb=)を受けてBb-AF-とはじまり、シンコペーションのリズムが2小節単位で繰り返されていきます。その初めの2回の各小節の最高音はBb|G|F|D|. これは(4)で言及したイントロ前半のベースのF|Ab|Bb|Db|という特徴的な動きの完全な反行になっています。

1/21 楽曲分析シリーズ(13) Bメロ5小節目(歌21小節目)からはシンコペーションリズムの2小節フレーズの3回目ですが、今度はCD-Eb-F--という順次進行となり、これは響けのモチーフのシンコペーションだったことが明かされます。

1/22 楽曲分析シリーズ(14) ところでBメロ4小節目(歌20小節目)からはベースが響けのモチーフをBb, C, Dと歌っています。ここまですべて下行形でしたが(10)、ここから上行形に転じます。鎮静から高揚への劇的な展開がここから始まるのです。

1/23 楽曲分析シリーズ(15) Bメロ6-9小節目(歌22-25小節目)、Bb-D-F-|Ab---Gb---|F-Eb-Gb-F-|F|は(5)で述べたイントロ後半の D-Eb-F, Ab-G-F-Eb という響けモチーフ2つのフレーズの拡大です。冒頭は本来D-Eb-F-なのですがDではIの和音の第1展開形のベースDと導音重複となるのでBb-D-F-と音程を拡大。

1/24 楽曲分析シリーズ(16) Bメロ7-8小節目(歌23-24小節目)の|Ab---Gb---|F-Eb-Gb-F-|の二分音符-四分音符は、1/10 (2)で触れたイントロ |EbMaj---Dm---|Cm-Dm-Ebm-Fm-|のリズムの再現。イントロとBメロの深い関係がここにもあります。

1/25 楽曲分析シリーズ(17) Bメロ7-8小節目(歌23-24小節目)のEbmのサブドミナントから9-10小節目Fのドミナントペダルへ。ところが 11-12小節目でさらに1音上がってC majorのGのドミナントペダルになります。その立役者は、響けのモチーフ。何とベースが8倍拡大を上行形で歌い全てを1全音押し上げているのです。

1/26 楽曲分析シリーズ(18) ベースとメロディの音程はBメロに入っても10度の優しく豊かな響き。サブドミナントで長9度の悲しく難しい響きが出現するも、ドミナントペダルで力強くオクターブに焦点を結び、C majorに入るとメロディの余韻Fが属七の響きを呈します。狭まる音程が緊張を高めています。

1/27 楽曲分析シリーズ(19) ところでベースの壮大な響けのモチーフにより力強い転調がもたらされたことで「A-BメロがBb major,長いサビがC major」、2コーラスで見るとBb, C, Bb, C.という調構成が形成されています。これは何でしょう。(7)で述べた「DEb-DEb-」という動機と呼応しているんです。

1/28 楽曲分析シリーズ(20) このようにBメロ途中で下行から上行へ、鎮静から高揚へ転じたベース(14)の、壮大で力強い響けのモチーフにより、悲しく難しい局面は決然としたオクターブへ進展。アニメOPではこの瞬間、それまでの雨がやんで日の光がさし、主人公が笑顔で駆け出してゆくのです。音楽と映像の見事な呼応でした。

1/29 楽曲分析シリーズ(21) ベースの6小節に及ぶ壮大な響けのモチーフのもと全隊が属音Gに集結しドミナントで待機。そしてついにサビ0小節目(歌28小節目)で「響け!」の号令のモチーフが高らかに発せられ、その瞬間ドミナントが解決し全隊がサビに突入します。なんと劇的な構成でしょう。

1/30 楽曲分析シリーズ(22) ハ長調のサビ0小節目(歌28小節目)からは「響け」モチーフがフーガのストレッタのように畳みかけられます。まずメロディーのみでEF-G, AB-C, C-B-A-, (GAGA) GF-Eとモチーフ上行2つ,下行2つです。これはイントロ(変ロ長調)でのD-Eb-F,Ab-G-F-Eb という上行,下行のモチーフ2つの拡大です(5)。

1/31 楽曲分析シリーズ(23) なおサビ冒頭メロディにはGAGAという、Aメロ冒頭で提示された小動機が挿入されています(7). さてサビ4小節目(歌32小節目)から弱起。今度はメロディがE-D-C-, (up)C-B-A,ベースがC-B-A, A-G-F#と同時並行で下行モチーフ2つ.メロディはさらに(up)D---C-------B---と拡大された下行モチーフを歌います。

2/1 楽曲分析シリーズ(24) サビ8小節目(歌36小節目)からはサビ冒頭の響けモチーフの弱起メロディが繰り返されますが11小節目はモチーフがG#-AB-E--(up)Cと上行に変わって高揚しついにサビ12小節目からR---(up)C-D-E---と上行モチーフで曲全体の最高音に到達します。内声はC-B-A-と反行。ベースは12小節目からA---G---F---と拡大した下行モチーフ。

2/2 楽曲分析シリーズ(25) サビ12-13小節目でメロディ・内声・ベースは闊達な対位法を示し旋律的緊張感もピークです。さらに外声の音程を見ると、サビでがらりと様相が変わり完全5度の連続、完全8度と一体感ある力強い響きへ。そののち豊かな10度が続き、5度8度の繰り返しののち13小節目で長7度の美しい和声的緊張感に到達。

2/3 楽曲分析シリーズ(26) このように音高、旋律、和声すべてが最高潮の鮮やかな一瞬をなすサビ13小節目です。サビ12-13小節目(歌40-41小節目)のメロディは14-15小節目で響けのモチーフC-D-E-を反復。その間ベースはF---E---D---と拡大の下行でやはり響けのモチーフです。外声の音程は長7度に続き長9度も現れ深い趣を漂わせます。

2/4 楽曲分析シリーズ(27) サビ16小節目(歌44小節目)、今度は響けのモチーフが三連符で下行で奏されます。「3音の順次進行などモチーフたりえるのか。偶然ではないか」という疑問が生じて当然なのですが、ここまで3音が手を変え品を変え念入りに組み合わされて提示されているのをみると、やはり、という思いを新たにします。

2/5 楽曲分析シリーズ(28) サビ17小節目(歌45小節目)、ストレッタのように響けのモチーフが縮小され上行でFGAG----ABC, と畳みかけられます。Aメロでは4小節フレーズが3度下、2小節が2度下、3拍が同度と反復されていました。それが2拍で3度上という形で継承されたのです。ベースはというとD-E-F-F#-Gと響けのモチーフを奏しています。

2/6 楽曲分析シリーズ(29) サビ18小節目(歌46小節目)、ここでメロディはC(dn)A(up)C(dn)A と、Aメロで提示されたDEb-DEbの小動機を音高拡大して奏し高いDに到達。メロディの概形は17小節目からF-G-A-A-と、ベースと10度を保ってきましたがここでGのベースと1オクターブ+五度を力強く構成。そしてサビ20小節目(dn)G(up)CBC-でカデンツを終止します。

2/7 楽曲分析シリーズ(30) サビ20小節目(歌48小節目)の(dn)G(up)CBC-の終止は「決まった!」という大変な爽快感があります。なぜでしょうか。私はこれこそAメロ冒頭3-4小節目で放置されたF-CDCに呼応するものだと思うのです(7)。冒頭のソレミレというなぞが最後の最後でソドシドと解決するのです。モーツァルト張りの遠大な伏線回収です。

2/8 楽曲分析シリーズ(31) テレビ版は歌49小節目からただちにアウトロに入ります。メロディは、E-FG-Bb-Ab-G-F-. いうまでもなくイントロのD-Eb-F, Ab-G-F-Eb (5), BメロのBb-D-F-|Ab---Gb---|F-Eb の再現(15)、響けのモチーフの上行形と下行形をつないだものです。この二倍拡大がサビ冒頭を構成していることはすでに述べました(22)。

2/9 楽曲分析シリーズ(32) 和声的にはCのトニックペダル上に下属調の同主並行調(ヘ短調)のメロディが奏される結果エキゾティックなフリギア旋法が響きわたります。いざ未開の荒野へ冒険の旅に。音楽のはてしない自己研鑽の道に踏み出す主人公たちの決然たる門出を表しているようです。

2/10 楽曲分析シリーズ(33) フル版では間奏で原調Bbの下属調Ebを経由しており、短いながらも「トリオ」を構成しています。「鉄腕アトムのテーマ」以来の伝統ですね。以上駆け足でしたがいかにDREAM SOLISTERがクラシックの作曲方法論で作られているかを吟味してみました。DREAM SOLISTER、すごい曲です。吹奏楽の定番曲となりますように!

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zhuo, a vocaloid fan.

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